胡蝶蘭はなぜ高いのか
胡蝶蘭の値段が高くなるのは、ずばり
消費者が手にするまでに数々の手間がかかっている
ためです。
栽培に関するコストが高いだけでなく、最初の段階の初期費用が高くなるのも理由の一つです。
養殖のウナギの稚魚が高価なことと同じで、この場合には苗の価格が高くなってしまうのです。
世界中の園芸家が優れた品種を作っているわけですが、誰でも自由に使えるわけではありません。他の園芸家が使用する際には、使用量を払う必要がありますから、そのコストが値段の中に含まれていることになるわけです。
高価な苗を入手してからは、今度は四季のある日本国内で生育させることになるわけですが、熱帯と同じ環境で育てなければ枯れてしまいます。
日本の気候は夏には高温多湿になることが多いために、生育に適した時期が全くないわけではありません。
ところが、冬場には寒さが一段と厳しくなり、季節風による乾燥が著しい場所も少なくありません。
冬の寒さと乾燥から胡蝶蘭を守るためには、空調の設備が充実する温室が欠かせません。この温室は簡易的なビニールハウスとは違って、強固な骨組みで構築することが多いために、最初の建築コストも非常に大きくなります。
骨組みが華奢な温室では、冬の時期の積雪で倒壊する恐れもあるため、お金をかけても強固な温室を作る業者が多いのです。かなりの規模の業者の場合には、温室の設備投資だけでも億単位の資金を使うことがあるのですから、値段が高くなるのは仕方ないことです。
胡蝶蘭を育てるために必要な燃料費も膨大なもので、値段の仕組みに大きな影響を与えています。
燃料価格は常に変動していますので、高値で推移している場合には大きな問題になります。
業者はコスト削減の努力も行っていますが、投機的に動く燃料価格の動向に対処することが困難です。そのため、高くなった燃料コストは価格に転嫁するしかないのが実情です。
暖冬になったとしても、胡蝶蘭にとっては寒さが厳しい気候には変わりないため、燃料の使用量が極端に減ることはなく、常に一定のコストがかかることになります。
胡蝶蘭を育てるためには高度な技術が必要で、出荷するまでの期間が長いのも高い理由の一つです。
大きく成長させるまでには数年間の期間を要するため、中には出荷できない不良品も発生します。
数ある製品から選りすぐりのものを残して、納得できる品物だけを出荷することになるわけですから、その分のコストも大きくなってしまいます。
胡蝶蘭の店舗販売と通販と比較すると通販が安い理由
ただ、店舗販売と通販とでは価格差が生じてしまいます。その理由は、流通経路にあります。
店頭販売の胡蝶蘭は、間に卸業者等が入るケースがあります。そのため価格が高い傾向にあります。
一方の通販の場合、多くの業者が胡蝶蘭の生産者から配送する形や自社工場から出荷する形をとっています。
そのため、余計なコストがかからないため比較的安く購入することができます。
胡蝶蘭の通販のおすすめショップはトップページで紹介しています。